©Hayley Sparks
アラン・ギルバートは、ニューヨーク市に生まれニューヨーク市で育った。ハーバード大学、カーティス音楽院、ジュリアード音楽院に学ぶ。フィラデルフィア管弦楽団で2 年間補欠ヴァイオリニストとして演奏し、1995年から1997 年までクリーヴランド管弦楽団の副指揮者を務めた。彼のシカゴ交響楽団と録音したプロコフィエフのスキタイ組曲は、2008 年のグラミー賞の『ベスト・オーケストラ・パフォーマンス』にノミネートされた。
2009/2010年シーズンからニューヨーク・フィルハーモニックの音楽監督に在任しており、ニューヨーク出身者が音楽監督に就任するのは彼が初めてである。
ギルバートは、就任したシーズン中に新しい企画の数々を導入し、それらにはコンポーザー・イン・レジデンス・マグナス・リンドバーグ、アーティスト・イン・レジデンス・トーマス・ハンプソン、年一度のスリー・ウィーク・フェスティバル、そしてニューヨーク・フィルのニューミュージック・シリーズ“CONTACT”などがある。
またニューヨーク・フィルの他海外の主要なオーケストラと定期的に共演しており、その中にはボルティモア響、ボストン響、シカゴ響、サンフランシスコ響、クリーヴランド管、ミュンヘンのバイエルン放送響、アムステルダムのロイヤル・コンセルトヘボウ管、リヨン国立管などがある。2003 年から3 年間、サンタフェ・オペラの初代音楽監督を務めた。
ギルバートはSony Music Foundation が創設、音楽芸術文化の発展に貢献したチェリスト・指揮者を顕彰する「齋藤秀雄メモリアル基金賞」2005年第4回の受賞者であり、また若い音楽家が日米欧で活躍するトッププレーヤーと演奏を学ぶフェスティヴァル「ミュージック・マスターズ・コース・ジャパン」を指揮者大友直人(同賞2007 年第7 回受賞)とともに2001 年より創立するなど、次世代を担う若手音楽家の育成にも積極的に取り組んでいる。