桐朋学園大学、ブリュッセル王立音楽院、デン・ハーグ王立音楽院で研鑽を積み、ブルージュ国際音楽コンクール第1位など内外のコンクールで輝かしい成績を収める。コレギウム・アウレウムのメンバーを経て、ブリュッヘン指揮18世紀オーケストラ、クイケン兄弟、ピノック指揮イングリッシュ・コンサート、ピノック、ポジャーらとの室内楽など、内外の名手と盛んに共演。特にルネサンスから現代に至るさまざまなフルートを駆使する演奏は、有田ならではのもので、常に注目を集めている。またドイツのバッハ・アルヒーフの招請によりレクチャーを行うなど、研究者としても高い評価を得ている。
指揮者としては、1989年に東京バッハ・モーツァルト・オーケストラ結成記念公演を指揮してデビュー。2009年には同オーケストラを更に発展させ、ロマン派をレパートリーとする日本初のオリジナル楽器によるオーケストラ「クラシカル・プレイヤーズ東京」を結成。古楽器と現代楽器の枠を超えた新たな音楽的創造の領域へとさらに活動の場を広げている。
録音は「ドイツ・バロックのフルート音楽」(85年レコード・アカデミー賞2部門と文化庁芸術作品賞)、「パンの笛~フルート、その音楽と楽器の400年の旅」(99年文化庁芸術祭優秀賞)などDENONアリアーレを中心にリリース多数。最新ソロCDはモダン・フルートによる「J.S.バッハ:フルート・ソナタ集」である。
昭和音楽大学教授およびピリオド音楽研究所所長、桐朋学園大学特任教授。福岡古楽音楽祭音楽監督。第21回サントリー音楽賞受賞。
(2013年7月)