レクチャー&コンサート

コンサート・ソムリエ朝岡聡がご案内 「楽器と巡る音楽の旅」

第2回(ヴァイオリン編)

当公演は終了いたしました。

日 時 2014年7月19日(土) 17:00 開演
場 所 東京オペラシティ リサイタルホール
ご案内役 朝岡 聡(各アーティストのお話もあり)
出 演 寺神戸 亮[ヴァイオリン]
上尾 直毅[チェンバロ、フォルテピアノ]
平井 千絵[フォルテピアノ]
主 催 Sony Music Foundation(公益財団法人ソニー音楽財団)
使用楽器
  • ヴァイオリン
    調整中
  • イタリアン・チェンバロ
    ヴィレム・クルスベルヘン[1991年]ユトレヒト
  • フォルテピアノ
    野神俊哉(2005年)〜アントン・ヴァルターのモデル[1795年頃ウィーン]による
  • ピアノ
    エラール(1892年頃パリ)
曲 目

R. ロニョーニ:マドリガーレ’Ancor che col partire' によるディミニューション
D. カステッロ:ソナタ第2番ニ長調
H. I. F. v. ビーバー:『ロザリオのソナタ』より「十字架上のキリスト」
A. コレッリ:ソナタ ニ短調「フォーリア」 op.5-12
F. M. ヴェラチーニ:ソナタ第8番ホ短調Op.2-8 第1楽章 (ソナタ集「ソナーテ・アッカデーミケ」Op.2より)
J.- M. ルクレール:ソナタ第3番ニ長調op.9-3 より
J. S. バッハ:ヴァイオリンとオブリガート・チェンバロのためのソナタ第4番ハ短調BWV1017より
W. A. モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第28番ホ短調K.304(300c)より
L. v. ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第5番へ長調Op.24「スプリング」より
F. シューベルト:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ(ソナチネ)第2番イ短調D.385, op.137-2
C. フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調 より

※曲目、曲順は変更となる場合がございます。予めご了承ください。

出演者プロフィール

寺神戸 亮(てらかど りょう/ヴァイオリン)

寺神戸 亮

1961年ボリヴィア生まれ。83年に日本音楽コンクール・ヴァイオリン部門で第3位入賞。桐朋学園大学を首席で卒業すると同時に東京フィルハーモニー交響楽団にコンサートマスターとして入団。しかし、在学中より興味を抱いていたオリジナル楽器によるバロック演奏に専心するために86年に退団、オランダのデン・ハーグ王立音楽院に留学、シギスヴァルト・クイケンの下で研鑽を積む。同院在学中から演奏活動を始め、「レザール・フロリサン」「シャペル・ロワイヤル」「コレギウム・ヴォカーレ」「ラ・プティット・バンド」などのヨーロッパを代表する古楽器アンサンブルのコンサートマスターを歴任してきた。またソリストとしても数多くのオーケストラと協奏曲を共演。日本では、弦楽四重奏団「ミト・デラルコ」の第1ヴァイオリン奏者や「バッハ・コレギウム・ジャパン」のコンサートマスターとして活躍、日本を代表する古楽奏者として幅の広い活動を行っている。
2006年より、復元楽器「ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラ」を用いた演奏活動も精力的に行い、国内外の話題を集めている。近年は鈴木雅明(オルガン&チェンバロ)、ボヤン・ヴォデニチャロフ(フォルテピアノ)、曽根麻矢子(チェンバロ)、フレデリック・ハース(チェンバロ)といった国内外の古楽器奏者との活動を展開している。
デンオン・アリアーレ・シリーズを中心に多くのCDを出しており、特にコレッリ《ヴイオリン・ソナタ集》(1995)、モーツァルト《ヴァイオリン協奏曲第3番、他》(96)、ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラによるJ.S.バッハ《無伴奏チェロ組曲全曲》(08)はレコード・アカデミー賞を受賞しており、いずれも好評を博している。最新の録音であるテレマン《無伴奏ヴァイオリンのための12のファンタジア》(2011)で、平成23年度芸術祭優秀賞を受賞。バッハ《無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ》(00)に続いて2度目の受賞となった。
『第1回北とぴあ国際音楽祭'95』において、パーセルの《ダイドーとエネアス》で指揮者デビュー。以後、同音楽祭ではラモーやモーツァルトなど、フランス・バロックとモーツァルトの作品を中心に公演し、日本で最もバロック・オペラに精通した貴重な存在として注目を集めている。
現在、デン・ハーグ王立音楽院教授、 桐朋学園大学音楽学部特任教授。ブリュッセル在住。

【使用楽器】
ジョヴァンニ・グランツィーノ(1691年ミラノ)

寺神戸亮オフィシャルホームページ
http://www.lesboreades.info/RyoTerakado/

上尾 直毅(うえお なおき/チェンバロ、フォルテピアノ)

上尾 直毅

東京藝術大学音楽学部器楽科ピアノ専攻を91年に卒業。藝大在学時ピアノを辛島輝治氏、チェンバロを山田貢、鈴木雅明、渡邊順生の各氏に師事する。

92年第6回古楽コンクールで「通奏低音賞」を受賞する。 同年よりアムステルダム・スウェーリンク音楽院にてチェンバロをG・レオンハルト、A・アウテンボッシュの両氏に師事し95年ソリストディプロマを得て卒業。続いてデン・ハーグ王立音楽院にてフォルテピアノをS・ホーホランド氏に師事し98年にソリストディプロマを得て卒業。 99年よりデン・ハーグ王立音楽院古楽器科の正式伴奏員を勤め、00年から帰国する01年まではオランダ室内管弦楽団のチェンバロ奏者も勤める。

鍵盤楽器のみならず18世紀フランス宮廷で大流行した小さなバグパイプ「ミュゼット」を独自に研鑽を積み、数少ないミュゼット奏者の1人として活動すると同時に、その研究をインターネット上に発表している。 01年に帰国後は日本国内において、ソロ、アンサンブルの両方で数々のコンサートに出演している。ソリスト、通奏低音奏者としてCDの録音にも参加しており、現在、国内を中心に鍵盤楽器奏者そしてミュゼット奏者として活動している。

平井 千絵(ひらい ちえ/フォルテピアノ)

鈴木 秀美

©Atsushi Yokota

フォルテピアノという、音楽史の中で重要な位置を占める楽器を演奏し、温かみのある音色で多くの作品に命を吹き込む平井千絵。桐朋学園大学ピアノ科在学中に、故小島芳子氏の演奏を通じてフォルテピアノと出会い、卒業後同氏に師事。その後、オランダのデン・ハーグ王立音楽院古楽器科へ留学し、スタンリー・ホッホランド氏に師事して修士課程を首席で卒業している。

その後はオランダを拠点に国内外で演奏活動を続け、ユトレヒト古楽祭(オランダ)、バルセロナ国際古楽祭(スペイン)、ボーヌ国際バロック・オペラ・フェスティバル(フランス)、ハレ・ヘンデル音楽祭(ドイツ)ほか、多くのコンサートや音楽祭に出演。またオルフェオ・バロック・オーケストラをはじめ、多くのオーケストラやアンサンブルと共演し、器楽奏者や歌手とのデュオも盛んに行っている。ヨーロッパのメディアでは、「傑出したフォルテピアノの専門家」と評され、その演奏がオーストリア放送、ラジオ・フランス、オランダ国営放送などで採り上げられた。2008年からはアムステルダム音楽院や母校であるハーグ王立音楽院で学内試験の審査員を務める。

日本国内においては鈴木秀美氏(チェロ)とのデュオや室内楽演奏で脚光を浴び、ソロ・コンサートも多数。特にフォルテピアノについてのわかりやすい紹介トークを交えたプログラムが好評である。銀座・王子ホールの『ぴあのの部屋』というコンサート・シリーズでは、女性作曲家による作品をプログラムに並べるなど、新鮮な視点で古典派時代の音楽を紹介している。また、ピティナ・ピアノ・コンペティションの審査員を務めるなど後進の育成にも力を注いでいる。

レパートリーは、18世紀に活躍したバッハ・ファミリーからハイドン、モーツァルト、そしてベートーヴェンを経て19世紀前半のシューベルトやショパンなど、「フォルテピアノの黄金期」と言える古典派〜前期ロマン派時代の作品。加えてギタリストの鈴木大介氏(19世紀ギター)や、フランスの若手バロック・ヴァイオリニスト、ジュリアン・ショーヴァンと共演するなど、新しいレパートリーの拡大にも意欲的に取り組んでいる。

鈴木秀美氏とのCD『メンデルスゾーン:チェロとピアノのための作品集』『ショパン:チェロとピアノのための作品集』(以上ソニー=BMG)は、「レコード芸術」誌や朝日新聞など多くのメディアで注目された。その後も唐澤まゆこ氏(ソプラノ)との『アート・オブ・マリー・アントワネット』(フォンテック)、初のソロCDであるショパンとグリンカの作品集『1840』(アクースティカ)をリリースしている。モーツァルトのピアノ・ソナタ全曲録音「Mozart Speaks」が進行中であり(フォンテック)、第1弾は「レコード芸術」特選盤に、第2弾は準特選盤に選ばれた。2014年4月に第3弾をリリース予定。

神奈川県出身。ピティナ演奏会員、演奏表現学会会員。

朝岡 聡(あさおか さとし/ご案内)

朝岡 聡

横浜生まれ。慶應義塾大学卒業後、テレビ朝日にアナウンサーとして入社し、各種スポーツ中継のほか「ニュースステーション」等で活躍。1995年よりフリーとなってからはテレビ・ラジオ・CMのほか、クラシック・コンサートの企画構成や司会でもコンサート・ソムリエとしてフィールドを広げている。とくに古楽とオペラではユニークな評論が注目を集めており、クラシックの語り部としても幅広く活躍中。ミラノ・ウィーン・パリなどを取材し、自ら撮影した写真とエッセイでつづった「いくぞ!オペラな街」(小学館)は、ヨーロッパオペラの旅の魅力を伝える本として好評発売中。

ブログ「コンサートソムリエ東奔西走」
http://satoshiopera.cocolog-nifty.com/blog/

公益財団法人ソニー音楽財団 30周年記念事業 きく・みる・かんじる・つなぐ 〜次の世代へ。良質な、新しい感動を〜

Sony Music Foundationは30周年を記念して、音楽ファンのみならず、より多くの人たちに音楽の素晴らしさを体験していただくと同時に、来るべき次の世代に向けた創造性溢れる魅力ある事業を展開していきます。

30周年記念事業について

公益財団法人ソニー音楽財団